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第3回 九州未来土木 in北九州 講演レポート①_松田法子様

[2021.06.16]

講演1「山をつくる」
松田法子様 京都府立大学大学院 生命環境科学研究科 准教授

弊社代表が月刊KAJIMAをみたご縁から、
今回講演をいただくことになりました。

その時のタイトルも「山をつくる」。
なぜひらがなで「つくる」なのか...
作という漢字は木の枝を人が切るさま。
創という漢字は刃物で材木を建物に加工するさま。
造という漢字は「いたる」「なす」という意味に加えて、
舟形の盆に祝詞をのせて神前に捧げるさまを指す。
作と創というのは木にかかわる、そして建物に関係する漢字である。
造という漢字はより神的な・あるいは儀礼的な祭祀・に関わる漢字であるなど
先生の題目である「山をつくる」は上記の「つくる」という言葉のすべての意味が含まれるからだそうです。

今回の講演戴いた3名の皆さんに通じる
内容でもありご縁を感じました。


山をつくっていくとはどういうことなのか・・・
答えのでない問いかもしれません。
ただ、先生から教えていただいた
「領域史」という概念で地域・流域を捉えると
新たなものがみえてくるような気がしました。

またオランダで行われている「再野生化」というお話
中川集落で行われている北山杉の営みなど
今後の自然環境との付き合い方を考える面白い取組だなと感じました。

お忙しい中、講演戴きありがとうございました。

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松田 法子先生
博士(学術)。都市と自然の歴史的な切り結びなどに関心をもち、
これまでは主として温泉−都市を対象に、熱海や別府など近代日本の巨大温泉町の形成とその社会・空間構造について研究。
同テーマによる学位論文にて日本観光研究学会 学会賞受賞(2009年)。著書に『絵はがきの別府』(左右社、2012年)。
近年はオランダ・フリースラント州や新潟平野など、国内外の沿海低地部における都市・集落形成と水・低地との関係について調査研究を進めている。
東京大学大学院客員研究員(工学系研究科建築学専攻)、日本学術振興会特別研究員、東京大学大学院学術専門職員などを経て、2012年より現職。
(https://kiito.jp/people/matsudanoriko/より引用)

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第65回 コイシ塾レポート「太陽と地球」

[2019.03.22]

第65回目のコイシ塾は、一般財団法人 宇宙システム開発利用推進機構の
高山久信 様をお迎えして開催致しました。

コイシ理念に「宇宙のしくみ、自然の原理原則を学び知り、地球でうまれた人間としての役割をみつけ.....」とあり
講師として適任だということで今回お願い致しました。
高山様は大分県出身でもあり、これまで宇宙関連プロジェクトでは
「きぼう」「こうのとり」「ひので」等に関わってこられたそうです。

第65回 コイシ塾①



タイトルは『今、太陽に何が起きているのか?~太陽観測衛星“ひので”が観た太陽~』

『107』何の数字か分かりますでしょうか?
太陽系の惑星の数なんだそうで(現在、確認されている数)
<正解は↑↑空白スペースをマウスでなぞってみてください>
また、地球から太陽までの距離は、約1億5000万 km(太陽 約107個分)あり
想像が及ばない数字が並びますが、それが宇宙や太陽の未知なる魅力なのかも知れません。
その他にも、下記のような宇宙や太陽に関することを知ることができました。
・太陽フレアがもたらす障害が、人工衛星・通信環境等にも影響している
宇宙天気予報がある
・現在は黒点の数は少ない(200年周期?/地球寒冷化??)
そのなかでも、太陽の寿命は、約100億年で現在、誕生から約46億年と聞き驚きでした。

第65回 コイシ塾② 第65回 コイシ塾③



人工衛星についても、分かりやすく解説して戴き
人工衛星からの観測は、フィルターを通して、観たいもの・知りたいものを見て
観測データを組み合わせて知りたい情報を得ている。
それは人間社会のコミニュケーションも同じかもしれないと仰っていたのが印象的でした。

最後に高山様が仰ってた、【見えているものが全てではない】は
何事にも通じる言葉でそのことを前提に多方面からの情報収集が大切だなと痛感しました。

非常に勉強になり、楽しい時間でした。
高山様、ありがとうございました。

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【未来土木】申込み方法のご案内

[2018.08.29]

平素より、大変お世話になっております。

9.20 博多にて開催する
『第二回九州未来土木~人と自然とやりがいの共存を目指して~』の
申込み方法をご案内いたします。
※定員は約300名を予定しております。
早めのお申し込みを宜しくお願い致します。

9.20 九州未来土木 式次第

[Web]:申込みフォーム

[FAX]:申込用紙をプリントアウトのうえ下記番号にFAXお願い致します。
申込用紙
097-506-0500(大分)

[E-mail]:お名前等の各項目をご記載のうえ
koishi.news@koishi.co.jpまでお送り下さい。
【お名前】
【貴社名・団体名】
【役職】
【TEL】
【E-mail】

[電話]:下記番号にお電話ください。
097-506-0400(大分)

【各交通機関から会場までの経路】

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未来土木④

[2017.02.22]

2.07、「未来土木~人と自然とやりがいの共存を目指して~」、
本日は、大分大学医学部付属臨床医工学センター 教授:穴井 博文 様による、
『循環~心臓と地球と土木と~』と題したお話について、ご紹介をさせていただきます。

今回、心臓を知り尽くした穴井様に、医療の視点から見た土木について、
地球における自然のしくみを、心臓のしくみでお話いただき、
やりがいある土木へのヒントをいただきたい。
こうした思いから、ご講演をお願いさせていただきました。

穴井先生① 穴井先生②

≪穴井様より≫
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

本題に入る前に、なぜ私が今日ここに来たのか、
そこからお話をさせていただきます。

私は、心臓血管外科医でありますが、
臨床医工学センターで産学官連携による医療機器開発
(東九州メディカルバレー構想事業)にも携わっています。

心臓血管外科医は、仕事上、ポンプという機械を使います。
心臓手術は、心臓を止めて行う必要がありますが、
その間の心臓機能の代行として、このポンプを使用します。
若いころ、私はその研究を行い、商品化を行った経緯があり、
それがきっかけで、産学官連携による医療機器開発に携わるようになりました。

こうした、産学官連携による医療機器開発の場合、
産学官連携も重要でありますが、それと同時に、医工連携が重要となります。
医工連携は、医学・医療従事者・医学研究者などの医療と、
工学・工学者・企業研究者・技術などの間での協力、専門知識・技術の提供、
と言われますが、私はこれだけではなく
異分野・異業種への積極的な参入と挑戦、
そして、異分野・異業種の知識・技術の学習と習得、
異業種間の情報交換とディスカッション、
これらが重要となると考えています。

これらを繰り返すことで、異業種の融合が達成でき、
医工連携が成り立つと思っています。

そして、そのためには、医学知識を持った工学者、
工学的知識を持った医療従事者、医学と工学の知識を持った研究者、
これらの人材育成が必要となると考えています。

異業種の中に飛び込み、人材育成を行っていく。
このことは、医療の世界だけではなく、土木の世界でも同じことだと思います。
こうした異業種交流のお話で、コイシの社長と話が盛り上がったことが
きっかけで、今回、お話をさせていただくこととなりました。

社長からは、宇宙と地球の自然のしくみを、心臓の動きにたとえ、
土木の将来につながるような話をして欲しい、そうお願いをされています。

そもそも、「循環」とは、物質・物体・概念・状態が
繰り返しめぐり、まわることを指します。

血液は、結晶と呼ばれる液体成分の中に、血球(赤血球、白血球、リンパ球、
血小板など)が浮遊していますが、この血液の循環の中心の働きを
担っているのが、心臓です。

そもそも、この血液循環はなぜ生じたのでしょうか。
生物の起源は、単細胞生物であり、この単細胞生物が進化し、
植物や昆虫、人間となっていったと言われています。

最初の単細胞生物は、海の中で生まれたと考えられています。
単細胞生物は、細胞を通して酸素や養分を取り込み、
老廃物は排出するという働きを行っています。

単細胞生物が進化をし、多細胞になり、器官を形成し、
臓器をつくり1つの個体となっていく中で、
海から直接、酸素や養分を取り込むことができなくなり、
それぞれの細胞をめぐる海が必要となり、体内に海をつくるようになりました。
血液は、心臓、肺、消化管、肝臓、腎臓を循環することでつくられます。
血液は、恒常性のある「海」だと、私は考えています。

ところで、動物の生活活動は、動くことと子孫を残すことです。
動くことについては、脳・神経・骨格・筋肉といった、
運動器官があれば動くことができます。そう考えると、
循環(を含めた内臓の働き)は、動物の動くことと生殖の使命を維持するための
生命活動だと言えます。

動くという点だけを見れば、
脳をAIやコンピュータが、神経を電線が、筋肉をモータが、
骨格をシャーシーが担えば、エネルギーは電池となり、循環は不要となります。

しかし、これらは生命体ではなく、子孫を残すことはできません。
循環があるからこそ、生命を維持することができると言えます。

さらに、地球に目を向けてみると、水の循環や大地の循環をはじめとして、
地球にも循環があることが分かります。

山が水を蓄え、山を流れる川が豊富な栄養を吸収し、
それが、河口付近の魚介類を美味しくします。
これらを考えると、自然の1つ1つは四季を形成する、
臓器のようなものではないでしょうか。

そう考えれば、人間は地球にとっての1つの細胞でしかないのかもしれません。
水の循環は、地球上の生物を維持するための地球の生命活動であり、
そのエネルギーが太陽。人間にとっての心臓と同じではないでしょうか。

一方で、人類は、高潮・高波・洪水等、この循環と戦ってきました。
そして、灌漑等、生活に利用をしてきました。

土木が、水不足に対して用水路をつくる、そのことは、
医療が狭心症となり、血管が細くなり血液が不足している患者さんに、
バイパス手術をする、そのことと一緒ではないかと思い至ります。
そう考えると、河川の氾濫は大動脈瘤の破裂、堤防は人工血管置換、
これらに相当するのかもしれません。

こうして考えていくと、
土木は「地球の循環の制御」だと、言えるのかもしれません。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*

大分大学医学部臨床医工学センター


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未来土木①
未来土木②
未来土木③
未来土木⑤
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