建設トップランナー様 米子&海士町視察旅行レポート
[2011.06.14]
2011年6月2日(木)から4日(土)に、建設トップランナー様主催で行われました
『米子&海士町視察旅行』に、弊社から三名が参加してきました。
▲建設トップランナー代表 米田雅子様(左から二番目)と、コイシ参加者三名
建設トップランナー様は、「地方から日本を元気に」と活躍されている
全国の土木・建築会社経営者様の集まりです。
業種に拘らず地方の農商工が手を結んだり、複業化を行ったりすることで、地域産業を活性化させ、
また地方を豊かにすることから、日本を豊かに、元気にしていこうとご活動されています。
今回の視察旅行は、建設トップランナー様の目指す「地方の活性化・複業化」を実行し、実現され
ている鳥取・島根県の企業様を訪問し、視察させていただくことを目的としたもので、
北海道から九州まで、全国の土木・建設企業の方や大学の先生方、計25名もの方が参加されました。
初日の6月2日は弊社は朝から福岡空港へ向かい、出雲空港を経由して米子へ向かいました。
初めに伺ったのは、島根県で建設工事やリフォーム工事業をされながらも、
建設業の枠を超え、介護福祉業を行われている『美保テクノス㈱』様の、介護福祉施設の視察・訪問でした。
高齢者向け賃貸住居や、老人ホームといった三箇所の介護福祉施設を訪問しました。
「複業を行ったからこそ、本業がいかに大切か分かったし大切にしだした。」
というお話が印象的でした。
近年の土木・建設業も不況が続いておりますので、こういった事業を行われている
企業様を訪問することができ、大変参考になりました。
二日目は、宿泊先でもある海士町にて産業視察に参加しました。
お伺いしたのは、『CAS凍結センター』様『潮風ファーム』様『岩牡蠣工場』様です。
海士町に建設されている『CAS凍結センター』様は、セルアライブシステム凍結という方法を用いて
食品などを凍らせています。
従来とは違った方法で凍結することで、鮮魚などの細胞膜を保持し解凍時の鮮度を大幅に
保持することができるようになっているそうです。
今までは、離島からの運搬のため魚の鮮度が落ちてしまっていましたが、
このシステムを用いることで、鮮度を保持したまま本土へ鮮魚を運搬することができ、
それによって卸での経済的問題を解決することができているそうです。
『潮風ファーム』様では、隠岐島で生まれ育った“隠岐牛”を飼育されています。
この隠岐牛は、島の建設会社様が不況の煽りを受けた際に「リストラはしたくない」という
思いから誕生したものだそうです。
『岩牡蠣工場』様など海士町で養殖されている岩牡蠣は、細菌等のリスクが低い沖合で
手間暇掛けて育てられているため、大きく、美味しく、安全なのだということです。
この岩牡蠣に関しても上記のCASシステムを用いることで、新鮮な生の牡蠣を
全国に届けることが可能となっています。
また、お話を伺った海士町の町長様の哲学にも深く感銘を受けました。
離島という産業上のデメリットがある中、どういった方法で自分たちの島を守っていくか
繁栄させていくかという発想から、
その手段に対する意識を島の皆様が持たれ、実行されていることが、
今の海士町に繋がっているのだと思いました。
夕方には、Iターン者様・若手企業家様との交流会に参加させていただき、
色々なお話を伺うことができました。
この度は、貴重なお話や場所を伺うことができ、大変貴重な体験になりました。
また、沢山の方々との出会いに深く感謝すると共に、
この経験を、弊社の今後に役立てていきたいと思います。
今回、企画・手配・準備頂きました皆様、どうもありがとうございました。
~参加社員感想~
・美保テクノス株式会社様 訪問
初めて介護施設内を見学しました。
とても綺麗で明るく、壁には手作りのパッチワークの作品や折り紙、絵などが飾られて温かみを感じました。
また、デパートと渡り廊下でつながっているビルを改築して施設へ変更したり、病院を新規で建設して最初は賃貸で、
のちのち建物を売るといった民間なのに行政のような役割をしていたのには驚きました。
数年毎にかわる保険システムを注視しながら事業計画をたてており、大変な事業だと思いました。
軸がしっかりしているからこそ複業が可能なのだと実感しました。
・潮風ファーム様
リサイクルセンターと隠岐牛の飼育場を見学させていただきました。
リサイクルセンターとは言ったものの、堆肥をつくるところと言う事でかなりの匂い
も覚悟して伺ったのですが、
私のイメージを見事に裏切り、匂い等はほとんどなく、綺麗に整理された堆肥場でした。
そして、当初リサイクルセンターを作るに当たって、木くずはあるものの、
牛糞がないからこの牛糞を得る為に幻の隠岐牛の飼育に発展していったのだと伺い、その発想に驚きました。
・岩がき工場様
嬉しい事に試食もさせていただきました。
とれたての岩がきを食べるのは初めてで、本当に美味しかったです。
ありがとうございます。
・Iターン者、若手企業家、建設会社経営者様との意見交換会
意見交換会では、非常にいいお話しを伺うことができました。
現在建設業を取り巻く環境は決してよいものではありませんが、
今も昔も時代は常に変わり続けていくものであり、
その時代を一歩先に進めることが重要なのだと強く感じました。
最近の時代劇などで、明治維新前後のお話をよく耳にする事があるのですが、
時代は繰り返されてるようにも感じるところです。
特に海士町の方々のお話を聞いていると、町長の哲学、そしてそれを支える行政実行
トップの熱意と行動、また、そんな大きな人の海で自由に泳げる若手企業家。
さらにはそれら若手を島の先人(先輩)達が否定をせずに無言で応援する姿、
本当に心から感動を覚える意見交換会でした。
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