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9.20 第二回九州未来土木 in博多 講演レポート④

[2018.12.25]

講演Ⅳ 「未来土木」
島谷 幸宏 様 九州大学 大学院 工学部 環境都市部門教授
9.20島谷先生



1955年 山口県生まれ。
建設省土木研究所、九州地方整備局の武雄河川事務所長を経て、現在九州大学大学院教授。専門は河川工学、河川環境。近年取り組んでいる研究は多自然川づくり、自然再生、災害復旧後の河川整備、東北の震災復興、川の風景デザイン、流域全体での水循環系の保全、中国太湖の環境保全、合意形成手法の確立、技術者の技術力向上などをテーマに精力的に取り組んでいる。最近は小水力発電施設の導入の研究も始めた。基本的にプロジェクトベースの研究である。
 性格は陽気でおおらか。趣味は川で調査すること、おいしいものを食べること。これまでに関係した主な河川をあげると埼玉県黒目川、神奈川県境川、多摩川宿河原堰、多摩川河原の復元、霞ヶ浦や宍道湖の湖岸の再生、佐賀県松浦川アザメの瀬湿地再生、宮崎県北川激特事業、宮崎県大淀川河畔地区景観整備など多数。著書に水辺空間の魅力と創造(共著)、河川風景デザイン、河川の自然環境の保全と復元、エコテクノロジーによる河川・湖沼の水質浄化,私たちの「いい川・いい川づくり」最前線(共著)などがある。


1.人々が求める未来のイメージについて
アトム型(人工的都市)とトトロ型(自然との共生型)のどちらが良いかというアンケートをとるとトトロ型の未来を希望する人が多いです。

2.第四次産業革命について
第四次産業革命では、3Dプリンターによって、力学が変わり、求められるのは、設計者からデザイナーへと変化します。

3.災害問題のキーワード「グリーンインフラ」
現在、災害問題のキーワードとして注目を集めているのが「グリーンインフラ」です。
(グリーンインフラとは、生態系の機能を活用したインフラストラクチャ―の事です。それが更に発展した形でECO-DRR(生態系を活用した減災・防災)が世界的な潮流です。
そこで、日本の水害防備林や、置磯工等の伝統技術に期待されています。水もエネルギーも地域単位で自立することが大事だと考えます。
グリーンインフラは、生態系の機能を活用し、洪水を防御し、健康・水質改善などの多面的なメリットがあります。
しかし生き物を主軸にしているため、安全面にも揺らぎがあります。揺らぎがあるという考え方はこれまでのインフラと異なるため、なかなか受け入れられにくい現状が日本にはあります。

4.私たちの活動「あまみず社会」
私たちは、都市に降る雨を活用して、洪水を減らす「あまみず社会」という活動をしています。本来、あまみずを貯留・浸透・活用し、その経路を見えるようにし、それを活用することで、洪水の量を減らそうという活動です。本来見えなくてはいけないものを見えなくしていることが、問題を複雑にしているように思います。地震もそうです。

5. 九州北部豪雨での活動について
また、九州北部豪雨の災害復興に当たり、26集落を対象に集落会議を開催しました。集落会議では、住民同士の悩みを共有し、解決出来るように努めました。
さらに各集落に学生を1人ずつ配置して、住民の声を聴き新聞を作る活動を行いました。被災者の方々は議事録を作る余裕がないため、復興新聞は大変喜ばれました。また、復興協議会へ参加は各コミュニティ(8から10ぐらいの集落の集合体)から2名しか参加出来ません。この新聞によって、代表の2名の方も他の集落の住民の意見を理解できるため、協議会へ反映することが出来ます。

6.まとめ
人間の感覚の範囲の自然の地形に基づき暮らしを考え、自立分散型循環型の社会にすることが未来土木の方向性だろうと思っています。交通物量に関しても、人間の感覚と同じくゆったりと動くものにし、ただし急ぐものは自動運転のドローンと融合していくのではないかなどと妄想しています。

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印象に残った言葉が、見えなくてはいけないものを見えなくする事で複雑にしている。それを、見える化していくことで、やりようによってはとても良い町になるとおっしゃっていた所です。その見える化しているところを自然に逆らわない、トトロのような町の様に見せることで、私たちは、より一層自分たちの町を愛せ自然と共生していくことが出来るのではないかと思いました。

島谷様、ありがとうございました。

島谷様 HP

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